“三波石”という名前は、名勝三波石峡に架かる登仙橋に最も近いところに並ぶ三つの名石(一番石・二番石・三番石)が波の形をしており、これから三波という名を生じた説が最も有力です。この説とは別に、三波川という河川の名前から来ているという説もあります。
“みかほ石”は、自社所有の原石山石場【御荷鉾(みかぼ)古成層に属す山】から産出される為、自社ブランド商品として商品名に「みかほ石」をつけて販売しております。
学名を「三波石変成岩」という三波石は、鉱物が地下深くで高い圧力や熱の働きによって再結晶し、一定方向に配列しているため「三波川結晶片岩」とも呼ばれています。
この変成岩は、日本の国土を縦断する中央構造線に沿ってその南側に細長く分布しています。原石は南に分布する秩父古成層と考えられ、(旧)鬼石町三波川のものが最初に研究されたので「三波川結晶片岩」と名付けられました。色や含まれる鉱物組織などから緑色片岩・黒色片岩と呼ばれ、変成鉱物の緑泥石・石墨・白雲母などによって線状の脈理が発達しています。
全国に銘石として知られる“三波石”は青色の結晶片岩で真緑色に冴え味があり、永年を経ても色が褪せないという点で日本庭園には欠かすことのできない銘石との評価をいただいております。
硬度・石理の点でも優れ、形のよいものは景石・石橋・飾り石や飛び石・組石などに用いられ、枯山水の鏡石などに利用されることも多くあります。