石は日本の伝統文化の中で、重要な部分を担ってきました。特に、庭園をはじめとする様々な場所で
身近に多くの石が用いられ親しみ深いものとなっています。 自然の味わいともいうべき本物の良さが
そこにあります。弊社産出の「三波石」(商品名:みかほ石)は、御荷鉾(みかぼ)古成層に属し、
古くから、最高庭石として親しまれています。青緑色の優雅な色あいは、広く全国の庭園や公園で使われ
自然の石肌が都市環境によく調和します。
この「みかほ石」は、自社所有の原石山から月産3,000tの安定供給を可能としております。
さらに弊社工事部では、永年積み重ねた経験を活かし、お客様の二一ズにお応えすべく造園の設計から
施工まで一貫して承っております。快適な環境造りをめざす弊社をご用命賜れば幸いに存じます。
人間ははるか昔から石と深くつながりをもって歴史をきざんできました。
古代、ヒトがようやく人間の姿をとりはじめた頃、賢い先人たちによって鏃(やじり)や刃物などの
道具として使われたのをはじめ、以後さまざまな形で人間とかかわってきました。
建築物の材料や生活の道具、信仰の祭事、
墓碑や記念碑、標識、鑑賞用や防災用・・・。
石の使われ方や数ははかりしれないほど膨大です。
構造も形も単純で、どこにでもある石が、必需品として人類の発展に大きく貢献してきたのです。
いま、人類の叡智は金属や陶器など、石の”代用”となるすぐれた素材や製品を次々と生み出しています。
それらは、石ではとうてい真似のできないすばらしい成果をもたらします。
強度にすぐれ、加工しやすく、いつでも調達でき、コストも低い。
たとえば、斧や包丁をつくることになったら、石は鉄やステンレスにはとてもかないません。
でも、石には石の特性があり、石のほうが適しているというものもまたあるのです。
たとえば、海や河川の護岸護床には、コンクリート製のテトラポットなどが使用されますが、
各種の調査で、自然石のほうがよいという結果がでています。
動植物の生態系保護に役立つばかりか、見た目も自然の景観として美しいという理由です。
現在、関係省庁はこの方式を積極的にとりはじめています。
同じ理由で、土手や道路などの土留め工事にも自然石を用いたものが増えています。
一時期減少傾向にあった石畳や石段、石垣などが再びみなおされているのも注目にあたいします。
人工的に作られた整然とした美しさもいいが、自然がもたらす生物へのやさしさや懐かしさ、
心のあたたかさがいい、ということなのでしょう。近代的な家に、古風な飛び石や沓脱ぎ石、
あるいは庭園などが見られるのも、家主のそうゆう心の現れでしょう。
《ふじしげ》は、石を扱う仕事に携わっていますが、頭はけっして石頭ではありません。
人類の叡智が生み出した新素材も歓迎します。いいものはいいものとして受け入れます。
《ふじしげ》が砕石したり加工したりする機械は”人類が生み出した新素材”でできているのですし、
その機械を駆使し、旧来の友である石を、皆さまにお届けしてゆきたいと願っています。
できるかぎり質をあげ、できるかぎり価格を抑えて。
代表取締役 久保一也